コラム

Column
  • 仕事力

仕事は「打ち合わせの質」と「ゴール目標の共有」で決まる。

この仕事をしていると、本当にいろいろな案件のご相談を受けますが、
その案件・プロジェクトがいい形で進むとき、途中でだんだん尻すぼみなるとき、などいろいろあります。
多くの場合、「この仕事のゴールイメージをお互い共有できていない」とか、「途中途中の打ち合わせがしっかりできていない」ということが原因であることが多いように感じます。

どんな仕事でも、「この仕事はどこまでのことが求められているのかな?」、「この仕事のゴールはどのような状態?」といった、共通の認識・期待値というものを最初にセットすることが大事ではないでしょうか。

最初にボタンの掛け違いが起きてしまうと、最後までかみ合わず「こんなはずじゃなかった。」と相手に対しての不信感で収束されるこになってしまいます。

“仕事は、「依頼の仕方」と「受け方」がかみ合ったときに最高のスタートが切れる”

なんだかんだ言って、仕事は一人でするものではありません。

仕事を依頼する側も仕事を受ける側も、それぞれ最初の共通認識や期待値を合わせる作業をしっかりできたときほど、最終的な満足度も高まると思う。

でも、この作業、誰がリーダーシップをとるべきでしょうか?

それは、仕事を受ける側。

仕事の依頼者は、自分自身の整理ができていないことも多いものです。
そんな時に、「クライアントは何を求めているのか?」「どんな状態になることをイメージしているのか?」をしっかり掴まなければ、仕事を組み立てることもできません。

建築家はまず建物を建てるための設計図を作ります。

その前には、イメージを共有するために入念なヒアリングをしたり、ラフのデザイン画や、グラフィックデザインでイメージの擦り合わせを行いますが、そこまでに相当の時間をかけることになります。
なぜなら、そこがかみ合っていなければどんなにしっかりとした設計図を作ったとしても、
出来上がった建物は、依頼者が求めていたものとまったく違うものになってしまうからです。

“仕事は、「最初」、「途中」、「完成」、「納期後」すべてが本番。”

仕事は、良いスタートから始まり、途中の修正を打ち合わせしながら行い、ゴールに向けて最後の追い上げをしていきますが、大事なのはゴール前とゴール後です。

ゴールが見えてくると気が緩む。ゴールすると終わったと感じ、後始末を忘れる。

ゴール前は、最後の力を振り絞り、ゴール後は身体をケアし、ねぎらう。

ゴールした後には、余韻があります。

“余韻が、満足感を上げてくれる”

車を購入した最初の1ヵ月くらいは毎日が新鮮だったりします。
車のディーラーは、お客様が購入後の最初の1ヵ月にお客様の満足を更に高める機会があることを知っています。車を購入する体験は、購入後の余韻にもお客様の体験価値があります。
レストランで最高のコース料理を食べ終わって、会計した後に一言お店の方に声を掛けられたときの満足感と同じです。

お客様は、「車や料理が良かった」というだけでなく、「この店を選んで良かった」「自分の選択が間違っていなかった」と感じたいのだと思います。

こう考えると、仕事とはものすごく奥が深いですね。

自分がお客の立場になったときに自分の仕事を振り返る機会にできれば、仕事はもっともっとブラッシュアップできるのではないでしょうか。